14人が本棚に入れています
本棚に追加
母は居間に戻って来ると中学校の生徒が来ているから会いなさいと言ったが僕はいじめと差別もあったけど修学旅行以来、長い間学校に行っていないから昔の友達であっても会うのが恐怖だった。
僕はそれでも勇気を振り絞って洋子に会った。
「あっ!馬田君、学校行こう」
玄関の開き戸越しで僕と顔を会わせた洋子は何処か緊張した面持ちで僕に話しかけた。
「ま…………まだ少しかかりそう…………」
僕は洋子の誘いを弱々しく断った。
僕が洋子の誘いを断った理由は学校に行く気がもう無かったからだ。
だから、学校に行くのに時間がかかりそうと言ったのは嘘で誘いを断る言い訳だった。
「いいけん、今から学校に行こう」
(え!?僕の言う事が効かない!?!?)
小学生の頃から洋子は男勝りだった。
この後、弱々しく抵抗した僕だったけど結局学校に半強制的に学校に連れて行かれる事になった。
教室に着いた僕を大体の子が特に気にも止めずに他の子と雑談をしていた。
そして休み時間に担任の島仲先生(仮名)が僕を呼んだ。
「今日は頑張ってよく学校に来たな。今日の朝、みんなに馬田君の事について話したんだ」
最初のコメントを投稿しよう!