コサキサク賞開設にあたって

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 まず自分が作ったコンテンツを無料で提供し、コンテンツを気に入った人間が現れればお金が入ってくる――このような形でお金を儲ける仕組みは現代多く出てきており、今後さらに増えるだろう。   基本プレイ無料のアプリゲームもそうだし、ユーチューバーもそうだ。ブロガーもそうである。 「面白い動画を投稿しているだけで生活」している者がいるなら「面白い小説を投稿しているだけで生活」している者が現れてもなんらおかしくないはずだ。  エブリスタは、今のところ面白い小説をかけば自動的にお金が入ってくる仕組みはない。  小説を投稿すれば広告料の一部が還元されるサイトもすでに存在するが、今はあくまでもエブリスタでの話をしたい。  エブリスタにも、多くの人に小説が読まれれば収入が得られる仕組みを作ってほしいと思っているが、何より実装してほしいのは「投げ銭機能」である。動画サイト「ふわっち」や「17live」なら有料アイテムを配信者に投げる形で投げ銭ができる仕組みがあるのだから小説サイトにもその仕組みが欲しいところだ。  なぜ投げ銭機能が欲しいと思うかというと、エブリスタの作品を読めば読むほど「ファン数が少なく賞レースにもかからないががコアなファンがいる」ニッチなタイプの作家はとても割に合わない状況にあると感じるからだ。  エブリスタの読者はものすごく気に入った作品、作家を見つけても、レビューを書き、マイリストに入れスターを毎日送るぐらいしかできることがない。非常に歯がゆい状態にある。    エブリスタのコンテンツ「monokaki」を読む限り、エブリスタは投げ銭機能の導入に否定的ではないと感じる。  もし、エブリスタで投げ銭機能が実装されれば支持者が多い作家はもちろん「ファンの人数は少なめだがコアなファンがいる作家」までもが小説を書くだけで生活することが理屈上可能になるのだ。  この仕組みができれば「小説を書くことで食べていくことを目標としている」エブリスタ作家はエブリスタに小説を投稿するだけで目的達成に近づける。  しかし、この投げ銭機能の話はまだ絵空事の状態である。だからこそ今、投げ銭機能が実装前の今の段階こそ、個人的に気に入った作品を持ち上げる賞を作りたかった。そしてそれが今細々と作品を生み出している作家の希望になることを祈って「コサキサク賞」を開設した。  
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