(休題)ラジオ オーソドックスより抜粋 美保子編

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この話をするとどうしても暗い話になるんだけど、さっきの炭鉱夫の話にも繋がる様に話せば、そもそも彼らは、奴隷としてアメリカ大陸に連行されたアフリカ人な訳だけれど、その際に独自の言語・宗教などをいっさい剥奪されたの。…って、こんなに長々と話してて良いの?』 アシ『あはは、どうぞどうぞ!お願いします』 美保子『そーお?じゃあ…コホン。そんな苦しい状況下だった訳だけれど、彼らのうちのある人々は、救いを与えるゴスペル(福音)と出会い、キリスト教への改宗を経て、神に彼ら独自の賛美を捧げるようになった…。それが所謂ゴスペル音楽のルーツな訳ね。 でね?んー…ほら、さっき、私と、えぇっと…あ、望月君とで話してたでしょ?…バディ・ボールデン。彼からジャズが始まったと義一く…あ、いや、望月…君?いや、編集長…?…もーう、義一君、このラジオでは何て呼べば良いのー?』 アシスタント女性『あははは!』 うふふ 義一『あはは』 美保子『もーう…こないだ帰って来たばかりで、それでこの番組に出ることになったけれど…この番組、台本も無ければ、打ち合わせすら無いんだからねぇー…リスナーの方々、どー思います?』 アシ『そーですよねー?あははは!』 …ふふ 義一『あはは。…って美保子さ…あ、…まぁいっか、美保子さん?さっきもそれ愚痴ってたから、その話はそれくらいにして、先をお願いしますよー?』 美保子『まぁいっか…って、まぁ良いんだ(笑)自由過ぎるでしょ、この番組…あははは!…あ、そっか。えぇー…コホン、まぁ確認のためにというか、何度も繰り返すと、それこそチャンネルを変えられそうだけど、でもまぁ本人直々の許しを得たから続ければ… そう、バディはそれ以前に、ラグタイムってジャンルのバンド内で、コルネットをパートしてたのは話したわね?そもそもラグタイムというのは、ピアノの演奏を中心としてるんだけど、そのリズムは黒人達のルーツのもので、当時のクラシックのリズムに慣れていた聴衆からすると、”遅い・ずれた”リズムと捉えられてね、だから名前がragged-time”、略してラグタイム(ragtime)、要はラグがある…とまぁ、そんなところあから名前がつけられたんじゃないか…って』
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