日常

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秀一(しゅういち)、帰ろう」 千夏(ちか)がクラスに迎えに来た。 千夏の隣には政親(まさちか)がいる。 放課後のいつもの光景。 政親がクラスに来る度に女子の黄色い声が上がる。 学年一のイケメンで背が高く、文武両道なモテ男。 政親を狙う女子はたくさんいる。 かく言う千夏も政親の隣の座を狙っている。 今は幼馴染というポジションで隣にいる。 でも千夏は満足していない。 どうしても彼女というポジションで隣に立ちたいらしい。 でもモテる政親は彼女を次から次へと作る。 その度に千夏は病む。 そんな千夏を見ているのが俺は辛かった。 俺は小さい頃から千夏が好きでずっと近くで見てきた。 (俺ならそんな辛い思いさせない)
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