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俺たち三人は家が隣同士だった。
「秀一、また明日ね」
「あぁ、また明日」
千夏と政親は千夏の家に、俺は自分の家に入った。
明日から定期テスト。
日頃から勉強しているから千夏のように急いでやらなければならないということはない。
今日ぐらいはサボっても大丈夫。
制服から部屋着に着替え、ベッドに突っ伏した。
千夏と政親が二人きりで千夏の部屋にいると思うだけで腹の奥から黒い感情が湧き上がってきた。
(俺だって勉強教えてやれるのに…)
成績でも政親は学年一位、俺は二位だった。
政親には何もかもにおいて負けていた。
それが悔しかった。
だから余計に千夏だけは渡したくなかった。
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