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「私の見立ては単なる失神だけど、深いところに術がかけられいないとは限らないし、上位の人に再度見てもらうようにするから。
風間さん、私席を外すけどその間ここをお願いしてても良い?」
「はい、大丈夫です」
女性の保険医が確認すると、実咲はしっかりと答えた。
私は先生にお礼を言い、先生が保健室を出て行くのを見送った。
「やっぱりあの先生も関係者だったんだね」
「そりゃここの学校だもの。
体調不良でも、ただの病気じゃない可能性だってあるから。
そんな生徒が普通の病院に運ばれたら困るし、ここで対応出来ない場合は専門の病院に送ることになってるんだよ」
私達は塔子の寝ているベットのカーテンを閉めると、離れた場所の椅子に二人で座った。
「実咲は・・・・・・陰陽師なんだよね」
「うん」
「塔子は?」
「塔子は少なくとも私はそうだと把握してない。
もしかしたら隠している可能性もあるけど・・・・・・」
私は自分の膝に目線を落とした。
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