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「……調教師の若い女性の方、でしょうか」
「え? どうしてですか?」
「彼女が操っていた小型の熊のような従魔がいましたが、あの魔物は調教がとても難しいのですよ」
「そうなんですか」
「はい。ワイバーンよりも難しいと聞いたことがあります」
「え!?」
目を丸くした彼女にくすりと笑った。
適当な食堂に入り、各々で昼食を注文する。
「さすがに混んでるわね」
「ま、大通りから一本中に入っただけだからなぁ」
「もっと奥に行けばよかったわ」
「かもな」
有舞の言葉にレイトは肩をすくめた。首都の大通りから一本奥の道沿いの食堂に入ったのだが、それでも混雑しており、冒険者らしき男たちと相席となっていた。
「あんちゃんら、デートか? ねぇちゃんら別嬪だな」
「若いなぁ」
話しかけてきた男たちにレイトがにやりと笑った。
「羨ましいだろ!」
「俺にも女神がいるからなぁ。ちっと歳くってるが」
「ちげぇねぇ」
けらけらと笑う男たちに有舞がやれやれと首を横に振った。
それからしばらくして料理が運ばれてきた。リューティスは匙を手に取ろうとして、フードを被ったままであることに気が付き、フードを下ろした。
すると、こちらをちらりと一瞥した冒険者らしき男が、数秒の間をあけてこちらを二度見した。
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