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気配と魔力を頼りに、時折、市場でも出回っている鳥型魔物を見つけて、刀の一撃で仕留めた。魔法で血抜きをしつつ冷やす。
この魔物は成熟させずともおいしく食べられる。ものによっては成熟させねばおいしくない肉もあるが、ほとんどの魔物肉は動物肉と比べて成熟期間が短い。狩ってすぐにおいしく食べられる魔物も多い。
羽をむしって、内臓を取り出し、それらを火属性魔法で燃やして処理する。それを“ボックス”に仕舞うと、食べられる野草を採集しながら、リューティスは野営地に戻った。
「お、お帰りなさい……」
「……ただいま戻りました」
リアムとぎこちないやり取りをし、リューティスは“ボックス”から乾いた木の枝を取り出して、少々小さくなっていた焚火にくべた。
それから水を入れた鍋を取り出して竈の上に置くと、仕留めた鳥型魔物の肉を取り出して、解体をし始めた。
「つ、捕まえたんですか?」
「……えぇ。携帯食だけでは味気ないですから」
骨を外していく。外した骨は鍋の中に放り込む。まだ周囲は薄暗い。ハンクスとアズリーが目を覚ますまで、もうしばらく時間がかかるだろう。骨からある程度出汁を取る時間はある。
臭みを取るために野営地の周囲に生えていた香草を加えて煮込んでいく。
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