三章 誓い

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   そんな己に冷静な脳の片隅で呆れる。それでもその感情は変わらない。  紅茶を運んできた店員に代金を支払い、紅茶に口をつける。平民街ではあるが、富豪も時折足を運ぶような中心部であるためか、随分と香りのいい紅茶だった。 「おいしいですね」  ユリアスが口元を緩める。大貴族の令嬢である彼女の口にも合ったようでほっとした。  しばらく休憩をし、少し時間が早いが帰宅をすることにした。 「じゃあ迎えを呼びますね」  ユリアスは目を閉じる。念話魔法の発動する気配がした。  彼女が念話魔法を習得してから早数か月。彼女はもうすでにこの魔法を使いこなしているようだ。  彼女はすぐに目を開いた。 「すぐに来るそうです」 「ありがとうございます」 「はい」  ユリアスは笑みを浮かべると、再び紅茶に口をつけた。 .
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