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村の洗濯物の中から男の子用の服をこっそり盗んで着替えると、人だかりのできている村の広場に行ってみた。
そこでは、ちょうど父が処刑されるところだった。
父は一瞬私を見て、目だけで微笑むと、槍で貫かれて絶命した。
私は一滴も涙をこぼさなかった。
泣かないと、母と約束をしたから。
母が死に、父もこの世を去った。
私に残されたのは母の形見の短刀と、母の知り合いのいる住所だけ。
母から親友だというその人への手紙を持って、私はすぐに移動を始めた。
これ以上ここにいてはいけない。
そのことだけは、幼い私にもわかった。
父と母が守ってくれた命を、失うわけにはいかなかった。
自分の夢を自分の手で掴みとる。
母の言った言葉を叶えるために、私は旅に出た。
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