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おばあちゃんの昔話
遠くの山並みに夕陽が沈みかけ、辺り一面が茜色に染まり始めました。縁側でミカンを食べながら、おばあちゃんは、孫のケンちゃんにいつものように昔話をせがまれたので、これから一つのお話をして聞かせようとしていました。
「いいかいケン坊や。これからする話はな、まだ、誰にも話したことのなか、とっておきの話じゃて、ようく耳ン穴かっぽじって聞くんやぞ」
ケンちゃんは、本当に両方の耳の穴に人差し指を入れて掃除しました。
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