通学路。

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午前7時43分きっかり、私は家を出る。同じ道、同じペース。そしてここの信号で引っ掛かる。赤い点灯が青に変わり私は交差点に足をいれる。この先を行った小道辺りで、彼も学校に向かっているはずだ。 最初は偶然が何度か続いた。それくらいの、あまり人が登校を始めていないその時間に家を出ると彼と会った。学校まではもう遠くはなくてすぐ着くのだか、多少のおしゃべりを楽しんでいた。それから私は毎朝同じ時間に家を出るようになった。 彼のくせ毛が揺れるのを見つけるために。
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