第1章~子供時代~

4/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
嬉しい気持ちとふっくらした自分の体型が気になった。小学五年生は、思春期だ。周りは痩せている子ばっかり。だから体育の授業は嫌いだった。 周りの友達は何も言わないが上級生、低学年にはたくさん「デブ」って言われたの覚えてる。 気にしてないフリをたくさんしてきた。 内心はちゃんと傷付いてたみたい。 小学校生活もあっという間に過ぎ小学校卒業を迎える。 楽しかった思い出、辛かったこと、悲しかったこと、母への感謝を胸に無事に卒業した。 母のあの涙忘れない。 どうして、自分の子が?って泣いてたね。しってる。 ホルモン注射がおわった時の母の顔は凄く嬉しそうだった。覚えてる。 自分の記憶より母の表情の記憶の方が残ってる。 でも、小学校生活はまだまだ可愛いものだった。 大人になるにつれて、どんどん欲が出て、どんどん汚れていく。 あんなにも綺麗に見えていたものが今じゃただのなんの価値もない物。 子供時代は早く大人になりたかったはずなのに、 今は子供に戻りたい。単純な気持ちに、戻りたい。 そんな事思っても無理なのはわかってる。 子供時代、デブでも病気でも気にしてなかったはずなのに、今じゃ病気だからと理由ばかりつけている。毎日毎日逃げている。 そして悪循環。無限ループなんだ。 希望をもつのはこんなに難しかった? 輝く未来を夢見て始めたのに、目の前に輝きなんてない。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!