迎賓館侵入

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ローゼンハイム大佐は捕虜でありながら迎賓館の敷地内を自由行動することをリリス皇女に許可をされ、捕虜生活を満喫していた。 「ローゼンハイム大佐、お客様です。」 「お客?誰が来たんだ。」 ローゼンハイムはハンモックから降りて客人を見て驚いた。そこには逃がした部下が傭兵を連れて戻ってきていたからである。 「ローゼンハイム大佐、助けに来ました。」 「ルジェク上等兵、久しぶりだね。」 「何をのんきなことを言ってるのです。帝国兵が来る前に逃げますよ。」 「わかったからそんなに引っ張らなくても。」 ルジェク上等兵はローゼンハイム大佐の腕を引っ張って井戸の方に移動を始めた。そこに裏口から出てきたリリス皇女と鉢合わせた。傭兵達が身構えるがローゼンハイムに制止される。 「警戒する必要はない。リリス皇女、迎えが来たので失礼します。」 「ローゼンハイム大佐、アンジェには会わなくて行くのかな?」 「急いでるみたいなので残念ですが。アンジェによろしくお伝えください。それとリリス皇女に会えてたことも良かったです。」 ローゼンハイムは別れの言葉を伝えると井戸に入った。
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