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「歳はいくつだ」
「16歳です。」
若い。若すぎる。人手不足かそんなことはないはすだ。各方面軍から師団規模の補充があったはず。
「何故?軍に志願したのだ。」
「鉱山で働いていたのですが帝国に占拠されて、取り戻すために志願しました。」
軍に志願かもっと他の楽な選択肢を選択することもできたのに。しばらくすると私の指揮する部隊に到着した。体格に合わない大きな鎧に兜を身に付けた兵士が整列していた。
「2千、3千はいるな。」
「はい。全員鉱山地の出身で志願した者ばかりです。」
こんな時は兵士の前で挨拶をしないといけないのだがなって言うべきかな。
「まぁあれだ。死なないように頑張ろう。生きているうちしか美味しい物も食べれないからさ。」
間の抜けてる挨拶でしかないが志願した若い兵士にはかえって良かったみたいだ。偉そうなこと言わない良い指揮官かもしれないと言う兵士も出てきた。
「殿下、共和国は反撃の動きがあり、本国からも増援がこちらに到着しております。」
フラスチ軍第2軍団参謀ノルベルト大佐が報告をする。
「この程度の防衛線構築にここまで時間がかかる共和国など話にならん。」
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