牢屋そしてメイド

1/4
56人が本棚に入れています
本棚に追加
/79

牢屋そしてメイド

4月23日 ローゼンハイムは牢屋で目を覚ました。今日から夢の生活、捕虜は働かなくてすむし、食事、寝床も無料だ。最高と言いたいがベッドとテーブルが置いてあるせいか牢屋の中は狭い。牢屋よりはもっと広い部屋がいいな。朝食は焼きたてのパンに冷えたミルクを食べたい。今日のメニューを看守の方に聞かないと。 「看守の方。そろそろ朝食をいただきたいのですが。誰かいませんか。」 これでは計画が。私の楽して暮らす計画が。先ほどより大きな声で。 「誰かいませんか?誰か。」 通路の奥の扉が開いて1人の兵士が入ってきた。 「叫ぶなよ。何のようだ。」 「そろそろ朝食をいただきたいのですが。」 「そんなことか。時間が来たら朝食を運んでくるから大人してろいいな。」 皇女殿下を襲撃した共和国の兵士なんか捕虜にしないで処刑すればいいんだよ。しかも捕虜生活を満喫しようとしてる変な奴だし。時間より早いがさっさと朝食を運んで関わらないようにするのがいいか。 しばらくすると兵士がバスケットを持って戻ってきた。 「時間より早いが食事だ、ゆっくり味わって食べろよ。」 バスケットの蓋から瓶が少し飛び出していた。 これはワインか?炊きたてのパンにワイン、朝からいい感じに計画進行中。そして現実を知ることになる。 「これは何だ、これがパンだと何日前に焼いたパンだ。瓶の中は透明な液体・・・水。」 兵士はニヤニヤしながらローゼンハイムに食事の事を伝える。 「食事をくれるだけでもありがたいと思え。因みに毎日毎食同じメニューだ。」 そして兵士は去っていく。
/79

最初のコメントを投稿しよう!