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その後、ラストの大目玉である高校別リレーでゆりたちは、第2走者が転倒してしまい、一気に5位まで下がってしまうアクシデントに見舞われた。
が、アンカーのゆりは先ほどの100m走の決勝も走りきったという疲労を全く感じさせない爽快な走りで前を走る4人を短時間でごぼう抜き、優勝するという快挙を成し遂げた。
その成績でゆりは100m走個人で優勝、リレーでも優勝をし、その他の陸上部員たちも、男子砲丸投げで準優勝、女子ハードル走でも準優勝など、好成績を残して大会を終えた。
終わってからの様子を見に行ったすずねとりつことあずきを見たゆりは、全く疲れていない顔色で3人に駆け寄り、
「超楽しかったよー」
と屈託のない笑顔でそう言った。
その日の夜、あずきのスマートホンに
『足立:今日、そっちの高校すごかったですね。俺は全然でした。また話せれたら嬉しいです』
とだけ、メッセージが入ったが、その頃にはあずきはベッドの中だった。
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