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「ねぇ、来週辺りお花見行く?」
それからしばらくして、彼にそう聞いてみた、近くの公園の桜は見頃だ。
「そうだな、そろそろいい時期だろう、お花見弁当は一緒に作ろうな?」と、笑って続けた。
「俺は洗い物係担当な」と、逃げ道を探して。
料理の苦手な私はなんとか食べれるものを作り上げ、可愛らしいお弁当箱につめていく。お弁当箱も台無しだ。と、思っていたら「コンビニいってくるー」と言ってふらーといなくなった彼が玄関を開ける。
「何買ってきたの?」
まさか、お弁当!?信じられない!!と、口に出そうとしたとき「るーるるるーるるるるるー」だなんて口ずさみながら料理も、盛り付けも下手な私のお花見弁当をリーフやら、トマトやら、蒲鉾やらで華やかにしてみせた。
「・・・すごい」
忙しさとお花見のことで頭が一杯だった。
生理の出血がもう何週間か続いていたことも。
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