愛の夢

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 気を取り直し、頭を下げて裏に戻ろうとした時。 「ちょっと待って」  店長サンに呼び止められた。 「咲希ちゃん、これこれ。さっきアオ君が帰る時に咲希ちゃんに渡してくれって。預かっていた」  店長サンは、星型にカットを施されたペーパーコースターをわたしの手に渡した。 「これ?」 「裏を見てごらん」  ウインクする店長サンに促されて裏返して、わたしは息を呑んだ。 「これ……」  ボールペンで〝AO〟と書かれた下に、090から始まる電話番号とアドレス書き込まれていた。
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