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「なんだよその、恐ろしいモンでも見るような顔」
笑顔の主は、〝アオ君〟だった。
なんで!?
あわあわ、という声しか出て来ないわたしにはお構いなしに、アオ君はケージの中に入って来た。
「ガチャンガチャンやって暴れてるヤツがいると思ったら、知った顔でさ」
アオ君はクックと笑う。
「荒れてるじゃねーか、サキさん」
アオ君は長身を屈ませてわたしの顔を覗き込んだ。
顔っ! 顔が目の前! 鼻がくっつきそうよ! 瞬きも忘れて目を見開くわたしに、アオ君、フッと笑った。
「キス、しようか?」
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