ボーリング

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 また拗ねて。コーヒーの紙コップをかじるアオ君を見てわたしは堪えきれず、吹き出した。 「だから、笑うなって」 「笑ってない」 「いや、笑ってる」  この空気が心地いい。素直にそう思えた。アオ君の成せる技だろうか。 「じゃあ、次、わたしが行きまーす」  立ち上がってボールを手にしたわたしにむくれたままのアオ君が言った。 「三連続スペアと来て、次はストライク、とかねーだろうな」 「やってみせましょう」  わたしはアオ君に拳を握ってガッツポーズしてみせた。
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