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『咲希は女の子だからバットは短く持てばいいぞ。陽平と違うんだからな』
――お父さん!
首を振って、持ち方を変えようとしないわたしにアオ君は。
「じゃあそのままでいい。その代わり、だいだい半足分だけ前に出てみろ」
「え、前?」
前方のマシンとアオ君を見比べた。
「大丈夫だ、バッティングセンターのマシンでデッドボールはまずねーから」
親指を立ててウインクするアオ君がニッと笑った。
「思い切って前に出ろ。当たった時は当たった時だ」
ええーっ! 当たった時って!
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