第三章 悩みは打ち明けるべき

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「私と父と母の三人です、父と母と共働きでそれぞれ会社の重役を務めているんです、だからす ぐに会社から離れられないというか・・・。  でも中学校の職員の人は学校の見回りを強化してくれたり、色々と対策を練ってくれたんで  す、でも・・・・・。」 「・・・・・今も続いているっていう事は・・・。」 「はい、次に中学校で私が使っている下駄箱にこんな物が・・・・・。」 そう言ってチョウはポケットからスマホを取り出して写真を探す、そして見つけた写真をキセキに見せた、それは下駄箱の中に虫の死骸が大量に入っている写真だった。 恐らくかなり怖かったのだろう、写真が少しぼけて写っている、震えた手で撮影した事が感じられた、写真の中に写っている虫はカブトムシやカメムシの他にミミズやゴキブリの姿も見える、相当悪質だ。 内ばきの中にも虫の死骸がびっしりと入っていたのだろう、虫の足や触角が内ばきからはみ出ている、恐らくこの写真を撮った理由は証拠を残すためだろう、虫の死骸を証拠としてずっと持っているわけにはいかない。 チョウという女性に対してもそうだが、チョウという人間に対しての醜態とも受け取れる、チョウ自身相当ショックと絶望があったに違いなかった。     
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