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下ごしらえをした豚肉はざく切りの野菜とオーブンで焼き、ジャガイモはほっくりと茹でてサイドディッシュに。焼けた肉のスライスも少々厚めで野菜もどっさり。豪快で男らしい盛り付けにアオ君らしさが見えて嬉しくなった。
キャラウェイシードを使ったドイツ風キャベツのコールスロー、という一品まで追加してくれた。
「美味しい」と言うと、はにかんだ笑顔を見せてくれた。
「今度は咲希が何か作って」
肉を刺したフォークを顔の前に持って、アオ君は優しく微笑んだ。
その言葉は、こんな夜をまた過ごそう、という意味で受け取ってもいいのよね?
「作る。今度は焦がさないようにしたいから〝邪魔〟しないでね」
アオ君、一瞬目を丸くして、わたし自身もハッとした。
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