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「いいですか、彼女には家庭がありますからね。絶対に追いかけないで下さいよ。手ぇ出したら怒りますからね」 「ヒャッハッハッ、連絡先なら鈴ちゃんに聞くもんね~!」 「駄目です!第一相手にされませんよ、七瀬さんは忙しいんです」 「いや分かんねぇよ?お前は行動力がイマイチだかんな。ぐずぐずしてると、他のヤツに持ってかれるぜ?あれだけのボーカル放っとくかよ。あの子とならディルのコピバンできちゃうなぁ、夢だ~」 そこへ。 「・・・やめろ。今の所アレはタクの饅頭だろ」 ナル先輩が入ってきた。 「ま、饅頭・・・」 「けど、サクラの言い分も間違ってない。トロいんだよお前。昔っから。考えるより先に動けよ」 ・・・・・・ご尤もだ。 うまくいくビジョンが立たないと 俺はどうにも行動に移せない所がある。 闇雲に動きながら 行き当たりばったりで 天才的な閃きを見せる先輩からは 頑固な岩のように見えるらしい。 「俺らはここで好きにやってりゃいいけど、お前の場合は時間がねぇ。高い所見てんだから、早く場数踏ませてモノにしろ」
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