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「子供を作る予定はありませんか」
避けて通れない質問を
俺は思い切って彼女にぶつけた。
あの練習の日から3週間経っていた。
大切なお話をしたいので、
とカフェの個室を予約した。
毎度のごとく俺の部屋だと
いつも通りなあなあになって
ビジネスの話に仕立てられない気がした。
「・・・ない・・・と言えば嘘になりますね。私は要らないんですけど・・・」
答えにくい質問に決まっている。
「・・・避妊されてる訳ですか」
なぜそんな事を聞くのか
多分、
曖昧にしか
分からないだろう。
さすがに彼女も
言葉がなかなか出て来ないようだった。
「きちんとしてる訳じゃありませんけど・・・極力、事後に色々と・・・内緒でやってます」
・・・男には知らない
謎の処理があるらしい。
「セクハラまがいの事をお聞きして、本当にすみません。もし子供を望まれてるなら、ここで活動を停止しようと思って来ました」
七瀬さんは、
悪い話を予想してきたように
首を項垂れた。
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