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「とにかく、家に入るぞ!」
寒さに震えるわたしの眼に映ったのは、滴る雨粒が光って映える凛々しく精悍な顔だった。
アオ君……。
胸が切なさに締め付けられた。流れ始めた感情を堰き止める事がわたしには出来るのだろうか。
――〝赦す〟というスキル。
昨夜、アオ君がわたしの中に落としてくれた大事な言葉が今、重い光を放ち始めていた。アオ君の大事な言葉は自分の都合で歪めては絶対にいけないけれど。
アオ君はもしかして――。
わたしは、アオ君にしがみ付いた。
「アオ君」
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