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外回りからも戻ってきた女性弁護士が笑いながら彼女たちの話題に入った。
「手塚君は、苦労してんだからさ。そろそろ幸せにならないと。誰にとっても憧れの君だけどね」
今日は、車ではなく公共交通機関を使って帰ると決めていた。
地下鉄日比谷線恵比寿駅で降りた玲は、地上に出ると人で賑わうJR恵比寿駅前に向かう。
激しい往来のある中で、辺りを見回し、腕時計を見た。
恐らく、来ないな。
玲は苦笑いをして今一度辺りを見回す。
背の小さい彼女の事、埋もれて見つけれられない可能性はあるが、自分はどんな人混みの中でも見つけてもらえる自信があった。
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