プロポーズ【おまけ】-2

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「かなしいんじゃないのよ」  掠れた声でやっと言葉にした。  大事な人に理解されて、全てをまとめて抱き込んで想ってもらえる事が、こんなに幸せだなんて。 「咲季」  呼ばれて顔を上げると玲君は、わたしの手から鉢を取って、再び譜面台の横に置いた。 ヘアアクセサリーも一緒に置く。 そして、もう一度優しいキスをしてから玲君はニッコリと微笑んで言った。 「本当は、六本木のいつもの店を予約していたので、ちょっとしたサプライズで贈ろうと思っていました。 でも、反対に僕が驚かされましたね。 別の意味で」  あ、それは……。
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