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口止めしても噂は広がるものである、 「さよさんに連絡がつかないと思ったらそういう訳か、本当なら一大事だぞ、何をしてるんださよの親父さんは!」 さよは家から一歩も出してもらえなくなっていた。 雅也が白羽の矢の話を聞いた時もう街中の噂になっていた 警備隊や軍隊も動き出している 「旦那様はどうなさるおつもりでしょうかね?」 相変わらずでん!と座り込んで、 お雪の部屋でお茶を入れながら言うすず、 きっと噂はこの中居が広めたのだと確信しているお雪だった。 「結界があるから安心してる見たいだけど、大丈夫かしらねぇ」 「白羽の矢の話を父から聞いたことあります、 森の主(ぬし)の祠の奥に毎年矢の放たれた家の若い娘を生贄に捧げていたとか、怖いわ~ 妖魔って人を食うって言いますもんね」 「期限は明日だったかしら?」 「どうなりますかねぇ」 あまり非痛感の無いすずだった 次の日、外に出かけていたお雪、 街が騒がしいなぁと思いながら宿に戻ってきた すると宿屋の前に人だかりが 野次馬の中にすずを見つけた
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