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それから数日経ったが、ミナからの連絡は全く無かった。
彼女も落ち込んでいるのかもしれない。
ユウコは悶々とした気持ちを抱えて、大学の最寄駅前の繁華街を一人で歩いていた。
そんな時。
目の前をタイチと腕を組んではしゃぎながら歩くミナがいた。
まるで周囲が目に入らない様子で、浮かれた笑顔でタイチに話しかけている。
2人が目前を横切って行くのをユウコは呆然として眺めていた。
確か、近くにタイチの住むマンションがあったはず。
きっと、そこへ向かっているのだろう。
やがて2人の後ろ姿は雑踏に消えていった。
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