始まりの事故

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「おい、今日の天気は?」 俺はスマホを取り出し、搭載されてるAIに 聞いてみる。 《晴れです。》 そうか。なら、昼食はバーベキューでもしようかな。 きっと美味しいんだろうな。...と、 俺や後輩は、今日の冒険を思い浮かべながら、 楽しいバスライフを満喫していた。 だが、そんな雰囲気をぶち壊す者が一人。 いきなり、上を向いて大声を出した。 「うぉぉぉぉ! 燃えてきたぁ!」 同じ学年の『伊藤 アツシ』。 この部の盛り上げ役でもあるし、 迷惑人でもある。 途端にバスが蒸し暑くなってしまった。 突然現れた『熱血モンスター』に、 1人の女勇者が立ち向かう。 奴に冷ややかな眼差しで、 「やめなさい、冷房の意味が無いわ。」 部長の『安藤 サトミ』。 この部のツンデレ担当。 彼とは因果関係にあるようだ。 「なにぃ! 耳栓すれば良いだろう」 彼は反論したが、彼女は予想外の悪口を言い出す。 「違う。あなたの顔面が暑苦しいの。」 まるで貴族と言わんばかりの口の動かしかた。 さらに、続ける。 「さっさとあの海に身を放り投げなさい。 冷たい水と、爽やかな風で、 少しは涼しげのある男になれるわよ。」 「俺は元から冷静だ!」 こいつ、自分が馬鹿にされてるの気づかないのか? アツシとサトミの口喧嘩は、コントのように面白い。 「..なら、トランプで勝負だ。 負けた奴は罰ゲームな。」 いきなりすぎる発言に、 彼女は嫌よ!と言い張る。 「何で貴方の命令に従わなくちゃ」 彼女が、小声になった瞬間、 いやらしい笑みを浮かべて。 「じゃあお前が負けな。 俺に言ったように海に飛び込んでこい。 参加しなきゃ負けようルールだからな。」 なんだその小学生の『じゃんけん』みたいな決まりは。 まぁ、そんな脅しで、うちの部長が...。
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