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「わあっ!」 僕は思わず、声を上げてしまった。 それはこの前、捨てたはずの蒸しパンだったのだ。 白い部分は黒ずんでいて、気分が悪くなってきた。 何故ここにあるんだよ。 とっくに捨てたはずじゃないか! 悪戯にも程がある! 僕はそれをゴミ箱に捨てて、そのゴミ袋ごとエレベーターに乗った。 そして一階のゴミ捨て場に、それを捨てに行ったのだ。 部屋に置いておくのも気味が悪い。 僕はエレベーターに乗り、三階を押した。 そして部屋に戻ろうとした時、ふと気付いたのだ。 三◯三号室のドアが、少し空いている。 え?僕の足が止まった。 だ、誰かいる。
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