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それはみなさん、とても親切でいい方達だった。
しかし、隣の三◯三号室だけが留守だったので、後ほど改めて挨拶に伺う事にした。
しかし夜の八時を過ぎても、まだ帰宅した様子がない。
仕方がない…挨拶は明日にしようと、僕は部屋の片付けを始めた。
そして翌日、部屋の装飾品の買い出しに行こうと出かける前、もう一度隣を訪ねてみた。
しかし、また留守の様だ。
いつになったら戻るんだ?
僕はちょっと思いついて、メモと一緒に茶菓子を手提げ袋に入れて、三◯三号室のドアノブに引っ掛けておいた。
帰って来たら読んでくれるだろう。
そう思いながら、僕はそのまま外出した。
初めての一人暮らしにイメージは何かと膨らみ、結構買い物に没頭してしまった。
夕食を外で済ませた後、満足しながら帰宅してみると、隣のドアノブに掛けておいた手提げ袋が無くなっている。
おっ!
どうやら帰って来た様だな。
玄関横の窓に、灯りが点いていた。
そして僕は、わざと聞こえる様に玄関を閉めて、隣の人が声を掛けてくるのを待った。
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