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隣って、どんな人なんだろう?
若くて可愛い女の子だったらいいなあ…
なんて、邪な想像をあれこれとしていた。
しかし、遅いな…
もしかして気付いてないのか?
帰ってから結構な時間が経ったが、一向にやって来る気配がない。
やはりここは、僕から挨拶に行くのが筋なのかもしれない。僕はそう思って玄関を出て、隣の部屋の前に立った。
呼び鈴を押す。
しばらく待ってみたが、応答がない。
窓の灯りは、既に消えていた。
「え、もう寝たのかな?」
まだ時間は九時を過ぎたところだ。
まだ寝るには早いだろうと思うのだが…
もう一度、呼び鈴を押したが同じだった。
仕方なく、僕は自分の部屋に戻った。
どうなってんだ?一体。
明日は会社の初出勤だ。
こんな事で要らぬ心配をせずに、明日に備えるべきだろう。
僕は風呂に入り、そして早々に布団に潜り込み、社会人としてのスタートに胸を膨らませていたのだ。
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