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そしてその日、仕事が終わり帰ってみると、僕の部屋の玄関のドアノブに、ビニール袋が掛かっていた。 なんだこれ? 僕は周りを見回した後、そのビニール袋を持って部屋に入った。 そして中を広げると、テニスボールを半分に切った様な形の白い蒸しパンが二つと、メモが入っていた。 そのメモには… " わざわざありがとうございます。よかったら召し上がって下さい。 三◯三号室 " と、書かれてあったのだ。 「これって、隣の彼女の手作りなのか?」 まだ見ぬ彼女を想像して、もしかして凄くいい人なのでは、と少しドキドキした。 早速お礼をと腰を浮かせたが、どうせなら食べた後の感想を言った方が喜ぶのでは、と思い直した。 すると何やら耳元で 、ブーンと音がした。
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