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14 それから孝太の行動は早かった。 『会おう。』 次の日、午後の講義が終わった後に一言送られてきたメッセージ。 そしてその日の夜、孝太の家に行くことになった。 待ち合わせの駅ですでに彼は待っていて、駆け足で近づく。 「佐野さんっ。」 「おぅ。とりあえず家向かうぞ。」 目は合わせてくれなくて、先を歩かれる。 「ちょっと…っ、」 その腕を引き止めて一度きちんと目を合わせる。 「ね、佐野さん?家誘うって、意味わかってる?俺、あんたのこと好きなんスよ?」 ここで保険をかけておかないと、俺は絶対に抑えられない自信があったから。 「俺だってバカじゃねーよ。だけどちゃんと話したいんだ。」 合った目には、濁りはなかった。 その後は黙って10分ほど歩いたところに、彼の住むアパートがあった。 「入んな?」 「おじゃまします。」 初めて来る孝太の家、らしくもなく緊張してたっけな。
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