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3 「ごめん、一人にして。」 バタン、と音が聞こえてはるが出ていったのがわかった。 一ヶ月前に出会ってから、コイツの色んな事を知った。 雰囲気に流されやすいことも すぐに顔を赤くすることも 可愛いくせに男らしいことも 寂しがりやなことも そして… 恋人がいることも。 知ってたんだ。 今回のことだって、喧嘩中の恋人の代わりだってわかってた。 その恋人が俺の大学時代の先輩、智希だと知った時には もうすでに勝てない試合だとわかっていたのかもしれない。 だけどもしかしたらーーー 最後の望みをかけたつもりだった。 ごめん、と言いながらも抱き続けるはるの葛藤は 俺にも痛いほど伝わってきて… 彼を責めることはできなかったんだ。 若さゆえの性欲、それによる過ちを 俺は何度も踏んできたから。 だから、大丈夫。 今回のこともなかった事にできる。 こんなことで嫌いになったりしないよ? まだ、こんなに好きなんだから。
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