304

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304

304 始まりは、いつも俺からのはずだった。 傷つくのが怖くて いらないと捨てられることが大嫌いで それなら自分が好きになればいいなんてワガママ並べて拒んできた。 そんな行動全てが“離れる”前提だったなんて気づきもしなかったんだ。 …だから、もう掴んだ手を離したくない。 離れていくなら、また俺から好きになればいい。 こんなに好きが溢れるなら プライドも怖さも何もかも捨てて飛び込みたい。 …そうだ、俺ってしつこいんだった。 な、透。 地獄の果てまで追いかけてやるんだからな。 END
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