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6 ドアの音が遠くでして、二人が出て行ったのがわかった。 「…はぁ。」 なんでこんなにうまくいかないんだろう。 はるのこと、もっともっと幸せにできるのに。 智希なんかよりも… って思ったけど、彼を卑下できるほど俺と智希の付き合いも浅くはない。 むしろ…はるにとっては俺なんかといるより幸せなのかもしれない。 よく似合ってる、だけど俺だってこんなに好きなのに… いつもそうだ。みんな俺から離れていく。 俺を好きだと言っても 結局はどこか遠くに行ってしまう。 だから人から言われる“好き”は信用できないんだ。 ほら、あの時だってーーー
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