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「大山、ああいうやつらを黙らせる方法あるの知ってる?」
「……方法って?」
小谷君は抱きしめていた私を近くにあった花壇の縁にそっと下ろした。
高さがある縁に立つと、小谷君とちょうどいい背の高さになった。
「イチャイチャしてるとこ見せつけてやるの。」
えっ……?
小谷君は大きな手で私の頭を撫でるように支えると、唇を重ねてきた。
それは軽いなんてもんじゃなく、すっごく深く激しい代物だった。
わ、私これ初めてなんですけどっ!!
カップル達がバツが悪そうに去って行くのが見えたのだけど、小谷君はまだ私から離れてくれない。
息が苦しいっ!
「なに大山?キスしてる時は鼻で息するんだぞ?」
し、死ぬかと思った。
なんでいきなりあんな激しいのするわけ?!
普通最初はチュッとか軽目の代物からでしょーが?!
「ほらどっか行っただろ?今度からは誰かがなんか言ってきたらキスして追い払おう。」
「冗談でしょ?!」
「なんか問題ある?」
「おおありだわっ!!」
そう言えば小谷君キスが好きだとか言ってたっけ?
ただ私とキスがしたいだけなんじゃないのっ?
「ねぇあの二人……」
─────────ギクっ。
「よし、大山。見せつけるぞ。」
「やだやだやだやだっ!」
大きな小谷君から逃げれるわけがなく……
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