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この猫は、生まれて間もないころに小学二年生のクソガキに拾われた。
ほとんど飲み食いをしておらず、空き地の草むらに倒れていた子猫にクソガキは家から持ち出した牛乳を与えた。
可愛いことこの上ない子猫に一目惚れしたクソガキは、子猫を飼いたいと母親に懇願するが許してもらえなかった。
クソガキが住んでいる団地が非常に狭いのと、クソガキの日ごろの行いが悪いせいだ。
たまには率先して、母上の家事手伝いをしてたら結果は変わっていたかもしれない。
クソガキは、団地の一階のベランダが突き出ている軒先に段ボールを持ち込んで、そこで子猫を飼うことにした。
それだって、団地のルール違反ではあるが、近所の人たちに大目にみてもらっていた。
クソガキにも、ある程度の人望みたいなものはあるみたいだ。
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