マガリカド

2/2
前へ
/2ページ
次へ
『あーもう!遅刻遅刻!』 制服を着た少女はイチゴジャムが塗られたトーストを口にくわえ、右手にフルーツサラダを、左手に野菜スープを持って朝の住宅街を時速4kmで全力疾走している。 『登校初日から最悪...きゃ!』 少女は曲がり角で誰かとぶつかった。その反動で野菜スープのオーロラが展開され、フルーツサラダの絨毯が広げられて、トーストは宙を舞い少女の頭に着地した。ジャムが塗ってある面から。 『すまんのお嬢さん。大丈夫かい?』 ぶつかったのはお爺さんだったらしい。 頭にトーストをのせ野菜スープを被ってフルーツに囲まれている少女はお爺さんを見て 「あらやだこのお爺さん!タイプなんですけど!」 と思った。少女はお爺さんに 『大丈夫です。それより名前を聞かせて下さい!』 といった。するとお爺さんは 『む!さては新手の詐欺じゃな!騙されぬぞ!』 と言って走り去ってしまった 『絶対、連絡先を聞くんだから!逃がさないよ』 彼女は深く決心した
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加