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「ねぇねぇ、飛鳥さん。文化祭って、クラスの出し物には強制参加なんだけど、回避できる方法があるの」
それはね……と日和が提案しかけたが、答えはもう分かっていた。
「クラブ活動の演目に出演すること。告知しなけりゃ誰も見に来ないかもしれない芝居してたら、かったるいクラスの出し物に参加しなくていいんだよ。飛鳥さん、馴染んでないクラスメイトとポテト揚げたり、お化け屋敷作ったりしたい?」
そんな提案をされたら、二人芝居をしている方が遥かに気楽に感じられた。
それにしても……1組2組の垣内日和。
自ら台本を書き、5人の脇役を演じ分ける能力を持った彼女は、一体何者なのだろうか?
クラスの出し物に参加したくないという理由以外に、日和と舞台に立ったら、どんなことになるのだろうか。
そんな好奇心に駆られ始めている飛鳥だった。
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