1.スカウト

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ステージママであった母親からも逃れたく、叔母の元から通える地方の高校に入学した。 もちろん、演劇部が存在することも知らなかった。 「あの子、何で私なんかに……」 今さら演じることに未練などなかったし、文化祭だけの助っ人という名目で演劇部に誘われたとしても、まるで興味などなかった。 ただ、活字を読むことは好きだ。 日和が残していった台本を、何となくパラパラとめくってみた。
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