1.スカウト

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***** 飛鳥は、演劇部部室の扉前に立っていた。 「演劇部って、どこですか?」 飛鳥が1人で職員室に出向き、演劇部について尋ねたことで、教員たちもどよめいた。 「この時間は顧問の先生が不在だから、誰もいないかもよ……?」 若い女性教師が、飛鳥のやや高圧的なオーラに押されながら、おどおどと案内してくれた。 体育館の物置部屋を間借りしているだけのお粗末な部室を前に、飛鳥はため息をついた。 「本当に、演劇部が存在するの?」 踵を返して帰ろうとしたところ、聞き覚えのある声が響いた。 「あれ~、来てくれたんだ!」 飛鳥をスカウトした張本人、日和だった。
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