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「主人公は、飛鳥さん。残りの脇役は、全部私が演じるの」
「はぁ!?」
この日、2度目の絶叫をしてしまった。
1人5役? 何を考えているのだ。その前に……。
「私、芝居するなんて一言も言ってないよ」
そうだ。台本の内容があまりにも自分の過去にリンクし過ぎていて、日和に一言文句を言いに来たのだった。
「そっか~……。じゃあ、一人芝居にするしかないかな」
━━はぁ?
3度目は、声を出す前に口を押さえることができた。
「そうだ、これから本読みするのだけ、少し付き合ってくれる?」
飛鳥が返事をする前に、日和は『good-bye mother』と書かれた台本を読み始めた。
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