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「…ファリス…君…。チョット…もそっとこっちきんしゃい…。」
訓練の始まる30分前、ケレンがゲッソリと声をかけてきた。
「…ワレ…チョット…もそっとこっちきんしゃい…。」
「ケレンさん。どうしたんですか?」
「しー。イイからこっち早く…。」
「どうしてですか?早退でもしたいんですか?」
「…いいからちょー。しっ。静かに!タイピングより静かに!玄人のハッキングより静かに!」
ケレンさんの方が五月蝿いですよーっとゴチるファリス。
「ケレンさん。どうしたんですか?」
「しー。イイからこっち早く…。」
「どうしてですか?早退でもしたいんですか?」
「…いいからちょー。しっ。静かに!某ピアノ教室より静かに!」
ケレンさんの方が五月蝿いですよーっとゴチるファリス。
「実はお主はワイの一番のベストナインに選ばれる筈やってん…。せやさかいわいはお前を…ファリス君をタカ派の筆頭株主に育てあげるはずやたわたんや。それなのに…お主のマインドはそれでもええんか?ワレはいつか必ずテッペンとれる器や!その腐った脳味噌で共に夢をみんか?」
「…夢ですか?」
「開拓者や。ワイの使命はこの腐った国を開発していく事や。何10年かかっても必ず鉄道をこの国に再び通してみせる。そこで二人で開発し合うんや。タチとネコはどっちや?ワイがネコでワレがタチかー?」
「普通は僕がネコでケレンさんがタチでしょう?」
「合格!実は知ってたんかーい!」
ぐぬぬ…っとケレンは奥歯を噛み締めると
「お主を失うのは単眼が複眼に成る程辛い。がワイはどうしてもワレを諦めきれんのじゃ…。そこで最後の賭けをしようと思うんじゃ。」
「宝クジですか?」
「このART OF WARじゃ!」
とポケットから何かを取り出した。どうやらCDディスクの様な物?らしい。
「あと残り25分。一旦ワイの部屋に来て欲しい。ワイは嬢ちゃんに正しい道に進んで欲しい。その為の最後の試練や。どうや?やるか?」
「やりません。」
「しばくぞクソガキが。」
ファリスとケレンは一旦、ケレンの自室に帰り、怪しい試練とやらを受けに、帰って行った。
「これや!」
ケレンの自室に辿り着き、最後の試練の説明を始めた。
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