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「なんや?どういうこっちゃ?このムッツリスケベ!ワイと一緒なのがそんなに嫌なんか!」
どうやらカムリとシノギリスは敵役らしい。学年のツートップが同じ組なんて卑怯だぞ!っとブーイングがあったが戦場では何があるのか分からないと意見を棄却されてしまった。
「負けた方は好きな人の名前を言ってけよ。」
おやっさんが見学に来ていた。その嫌らしい罰ゲームに両サイドが沸き返った。
「勝てばいいんだよ。勝てば。」
負けられない闘いになった。
作戦会議中
「また嫌らしい戦いになったで~。」
「カムリとシノギリスのどちらかがきっと大将でくるだろう。」
「時間切れの引き分け狙いだな。」
首脳陣は頭を抱えていた。本来なら勝に行く筈が、ガイストの発言で急遽、泥仕合になりつつあった。
「あの顎髭のせいで、ワイの片想い相手のピンキーちゃんと、気まずくなるのはマジでいややわ~。」
ん~と唸っていると
「ぜってー負ける訳には行かねーぞ。テメェ等のせいで俺が告白するハメにでよなって見ろ!全員ボコボコにしてからMBで引きずり回してやるからな!」
「おっ!ジャイアニズムやね、ムゴル。」
「何気安く口聴いてやがんだケレン。テメェーも例外 じゃねーんだぞ?殺されてーのか?あ?」
感じの悪い人だなぁとムゴルと呼ばれた男に思った。
「何そない怒ったるんよー。まさかムゴルったら恥ずかしがり屋やから好きな人に悟られたくないんやなぁ ?ハッハッ。こりゃ友やでぇ。こないな純情な奴ほっとけんで~。試しにワイだけに好きな奴教えて見ろや。力になるさかい。」
本当だな!ぜってー言うなよ!かくかくしかじかでなーとムゴルから想い人を教えて貰うケレン。一部始終を終えるとケレンは、いきなり声を大きくしていった。
「えっ?誰だって?シノギリス?」
最悪だ。この人。顔を真っ赤にして怒るムゴルに少し同情した。
「いやぁ~こんなに厳ついムゴルちゃんの想い人を知ってしまったんや、ワイ等全員負ける訳にはいかないでぇ。」
ムゴルに本気で殴られながらもケレンは士気を高める事に成功した。
「作戦はどうする?全員守りの逃げ狙いじゃ、相手の思う壺だぞ。」
「だからって攻めに回っても 勝てるメンツじゃない。それこそ相手の思う壺だ。」
ん~と全員で唸っていると
「ワレに策あり!」
おおっとどよめきが起こった。
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