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「いつかのゲームで10連敗した事…。今でも恨んでるで…あれはワイの唯一のアイデンティティやったんや。」
「あれは遊びじゃないか…。」
「じゃかましい!味方が裏切るのもまた戦争の常じゃッ!実際に誰かに裏切られても、くんれんしてませぇ~ん。なんて言い訳が通るとおもっとんのか?戦争ちゅうもんは騙しあいや。騙された方が負けるんや。ワイはいつかお前を倒す為、事前に根回ししてたんやで!わかったかエロカムリ。」
「…」
「お前は確かに華やかな人間じゃが影に生まれた男の気持ちまではわかっとらん。光あるところに影もあるんじゃ。お前見たいな男にも、弱点があるっちゅーことやで。」
「くっ……。」
「これがモテない男を蔑ろにした罰や…。秘技、モテ内応。」
「分かってないな!」
シノギリスのスカーレッドウルフが敵軍に牙を剥いた。
「その程度でカムリを倒す事ができると思ってるのか?ケレン!カムリを倒せるのは私だけだ!貴様なんぞにカムリはやらせないッ。」
「何…?」
「私に声をかけなかったのは、私がカムリを卑怯な手で倒す事を好まなかったからだろう!愚かな事をしたな!」
スカーレッドウルフは激しい応酬の中無理矢理立ち上がろうとした。バキっ、バキっと鈍い音を立てながらも力ずくで踏み止まる。
「囲んで潰せやッ!」
更に激しい攻撃が怒涛の雨の様に見舞った。激しい爪の雨がスカーレッドウルフの肉を削ぎ落とし、ボコボコにボディを壊し、次第にコックピットが見える程になってしまった。
が
(隙が出来た。)
シルバーウルフは乱戦のドサクサに紛れ、立ち上がると両腕を振り回し、敵の包囲網から逃げる事に成功した。
(シノギリス!無茶しやがって!)
脱出に成功するシノギリスを見ると安堵した。やれやれ…ギラリと辺りを睨みつけた。さて、どうしてくれようかな?
「シノギリスはいてもうた!あとはあの偽善者を全員でブチ殺すだけや!全軍!あとはテキトーに遊んだれや!」
すると15機の敵がシルバーウルフを一重、二重に囲った。大円の中敵の一人が出てきて、何やら爪をクイっ、クイっ、と折り曲げた。
面白いと、シルバーウルフは突っ込んだ。すると敵のコボルデが手刀を繰り出す手を、カムリは狙いチョップを敵の右腕の付け根にかました。
態勢が崩れた所に左ローキックをかますと敵のムーン・ビーストは平衡感覚が保てなくなり
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